株主の権利弁護団とは
1 現在の構成
常任弁護士20数名(うち東京の弁護士1名)、公認会計士2名。事件の内容によって特に詳しい弁護士に依頼する。相談・依頼者が外国法人・個人の場合は渉外弁護士に必要に応じて依頼予定。
2 活動目的・方針
株主の権利の実現・株主の被害の救済・株主権利の啓蒙・教育などを目的とする
具体的には
- 株主の権利の実現の為の立法・政策・運用の提言を行う
- 株主の被害の相談・アドバイス・必要な場合は株主の依頼により会社・所管庁・証券取引所などへの要請・申告、裁判・告訴・告発などを行う
- 株主の権利などについての講演会、セミナーなどを行う
3 株主権利弁護団の成り立ち
2006年に橋梁談合弁護団が発足した。国土交通省、旧道路公団の橋梁工事の発注に関して、三菱重工らが官僚の天下りを受けいれ、40年にわたって官製談合を繰り返していた事件について、株主代表訴訟を通じ経営者のコンプライアンスを追及した弁護団である。
日立造船(大阪地裁)、神戸製鋼(神戸地裁)、住友金属(大阪地裁)、三菱重工(東京地裁)、IHI(東京地裁)では和解が成立した。この間に橋梁談合弁護団では、大林組の株主代表訴訟も提訴し和解した。
これを契機として、以後、株主の権利実現や企業不祥事の際、株主の立場から経営者を監視し株主利益の擁護する機能を担う弁護団として、当弁護団は発足した。